個人賠償責任保険への重複加入はただのムダ。3つの落とし穴も合わせて確認。

個人賠償責任保険とは、日常生活を送るなかで他人にケガをさせたり物を壊してしまい、損害賠償義務を負ったときに補償される保険のこと。

  • 自転車に乗っていて人にケガをさせた
  • お店で商品を壊してしまった
  • 集合住宅で洗濯機の水が漏れ、下の階の住人に損害を与えた
  • 飼い犬が他人を噛んでケガをさせた

など、日常生活で十分に起こり得る事故を補償してくれるため、加入中の方や加入を検討している人は多いのではないでしょうか。

しかし、個人賠償責任保険への加入方法は1つではないのが少々厄介なところだったりします。

加入を検討中の方でも知らず知らずのうちに加入済みだったり、加入中の方でも2つ以上の個人賠償責任保険に加入していることも実は少なくありません。

この記事を読んで個人賠償責任保険という保険の特性上を知れば、重複して加入することがどれほどムダなことなのか気づくことができます。

個人賠償責任保険への加入を検討中の方はもちろん、加入済みの方も、保険料で損したくない方はぜひこのまま読み進めてくださいね^^

個人賠償責任保険の重複加入がもったいないワケ

個人賠償責任保険は、保険事故が起きたときに損害を補償する「損害保険」です。

損害保険は実損填補が基本的な考えとなるため、実際に生じた損害金額しか請求できないことになっています。

たとえばAさんが誤ってお店の商品を壊してしまい、お店から30万円の損害賠償を請求されたとします。

  • 医療保険に付帯している個人賠償責任保険
  • 自動車保険に付帯している個人賠償責任保険
  • クレジットカードに付帯している個人賠償責任保険

Aさんが上記3つの個人賠償責任保険に加入していたとしても、3つの保険にそれぞれ30万円を請求できるわけではなく、合計で30万円の補償がおりることになります。

これが実損填補の考えで、損害保険は起こったマイナスをゼロにしてくれるだけで保険で得をすることがないような設計となっています。

ちなみに3つすべての保険に請求してもおりる補償は30万円ですし、1つの保険のみに請求しても得られる補償は30万円で変わりません。

個人賠償責任保険はたくさん加入していればより多くの補償が得られるわけではないため、重複加入していればそれだけ保険料がムダになるだけなのです。



個人賠償責任保険の落とし穴は重複だけじゃない

個人賠償責任保険への重複加入は、シンプルにムダなだけというのは前述の通り。

でも個人賠償責任保険の注意点は重複だけではありません。

加入中または加入を検討中の個人賠償責任保険が、万一のときに本当に使える保険なのかどうか3つの注意点をチェックしていきましょう!

補償対象外の事故が意外と多い

個人賠償責任保険は日常生活におけるすべての事故が補償されるわけではありません。

保険会社にもよりますが、補償対象外となる事故は以下の通りです。

  • 所有している車両事故による損害賠償
  • 他人から借りた物や預かった物への損害賠償
  • 同居している親族への損害賠償
  • 天災が原因で起こった事故への損害賠償
  • 故意によって起きたことへの損害賠償
  • 仕事中、業務中の出来事への損害賠償
  • 他人の名誉やプライバシーを傷つけたことへの損害賠償

 

日常生活において起こり得そうなことばかりなのに、個人賠償責任保険の補償対象外って意外と多いですよね。

たとえば「子供が友達に借りたゲーム機を壊しちゃった!」とか「レンタルしたスノーボードの板を折ってしまった!」なんてことは普通に起こりそうなこと。

でも、他人から借りたものへの賠償は個人賠償責任保険では補償の対象外であり、借りたものへの損害賠償に備えたいなら“受託品賠償責任補償”に別途加入する必要があります。

ただ近年では個人賠償責任保険の補償対象が広がり、借りたものへの損害賠償責任までまるっと補償してくれる保険も登場しています。

受託品賠償責任補償の範囲まで補償の対象範囲の個人賠償責任保険でいえば、三井住友カードに付帯できる「ぽけっと保険」が該当します。

またイオンカードに付帯できる個人賠償責任保険のように、プランによって補償範囲が広がるタイプの保険もあります。

 

従来の個人賠償責任保険では、補償対象外の損害が意外と多いのが実際のところですが、補償対象は確実に広がりつつあります。

ご自身や家族にとって必要な補償が受けられる個人賠償責任保険に加入していれば、保険事故が起きたときでも安心ですよね。

どの家庭にとっても万能な個人賠償責任保険は難しいですが、必要な補償さえ分かっていれば“我が家にとって”万能な個人賠償責任保険への加入も夢ではありません。

加入中または加入を検討中の個人賠償責任保険が万一のときに役に立つ保険であるために、補償対象・補償対象外の損害賠償についてしっかりチェックしておきましょう。



補償が十分でない

個人賠償責任保険は、たとえば自転車に乗っていて歩行者と衝突してケガをさせてしまった場合などの損害賠償として保険金が支払われます。

「うちは個人賠償責任保険に加入しているから、家族が万一自転車事故を起こしても、損害賠償の面ではひとまず安心!」と思っている方、果たして本当にそうなのでしょうか。

自転車で走行中に歩行者と衝突して相手に損害を与えてしまい、裁判で多額の損害賠償命令が下された判例は多くあります。

判決容認額 事故の概要
9,521万円 小学生(11歳)が夜間に自転車で帰宅中、歩道と車道の区別のない道路で女性(62歳)と正面衝突。女性は頭蓋骨骨折等のケガを負い、意識が戻らない状態に。(2013年7月4日判決)
9,266万円 高校生が昼間、自転車横断帯のかなり手前から斜めに道路を自転車で横断し、対向車線から自転車で直進してきた男性(24歳)と衝突。男性は事故の重い後遺症で、言語機能の喪失等が残った。(2008年6月5日判決)
6,779万円 男性が夕方、ペットボトルを片手に下り坂をスピードを落とさずに走行し交差点に進入し、横断歩道を横断中の女性(38歳)と衝突。女性は脳挫傷等で3日後に死亡。(2003年9月30日判決)

(出典:日本損害保険協会

ななみ

ななみ
判決容認額とは、加害者が支払いを命じられた金額のことで、上訴等によっては加害者が実際に支払う金額が異なっている場合があります。

実際の裁判で賠償金が1億円近くになっていることも多く、しかもどんどん高くなっている傾向にあるんだとか!

 

ということは、現在加入中の個人賠償責任保険の補償額が仮に1億円だとしても、絶対に安心できる金額ではないことが分かりますよね。

自転車事故による損害賠償請求は、加害者がたとえ未成年であったとしても当然行われます。

  • 友達と自転車に乗って遊びにいく子供がいる
  • 会社まで自転車で通勤する

上記に該当する家族がいる場合は特に、個人賠償責任保険の補償額が十分なのか今一度確認してみることをおすすめします。



示談交渉サービスの有無

一昔前の個人賠償責任保険は、示談交渉サービスは付帯されていないのが一般的でした。

そのため保険事故が起きたときでも、なかなか交渉がうまくいかず時間的にも精神的にも負担が大きいのが一番のネックだったのだとか。

現在では多くの個人賠償責任保険には示談交渉サービスが含まれていることが多いですが、なかには付帯されていない場合もあります。

万一のことが起こったときに余計なストレスを抱えないためにも、まずは加入している個人賠償責任保険に示談交渉サービスが付帯されているかを確認しておきましょう。

ななみ

ななみ
個人賠償責任保険の落とし穴も考慮しながら検討した結果、我が家ではコープ共済の個人賠償責任保険に加入しています^^
日常生活における偶発的な事故によって物をこわしたり他人にケガをさせてしまい、法律上の賠償責任が発生した場合に保険金が支払われる個人賠償責任保険。...

さいごに

月額数百円で万一の損害賠償義務に備えられる個人賠償責任保険。

心配だからと重複して加入していても保険料のムダになるだけなので、これを機に保険の見直しをしてみるといいですね。

自分ではよく分からない・・!という場合には、ファイナンシャルプランナーに相談してみてもいいかもしれません。

重複を避け、最小限の保険料で必要な補償を受けられるもの1つにしぼり、保険料を賢く節約できるといいですね^^

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